ナースの作文
小児科外来
窪野 末子
1
1浜松市遠州病院
pp.30
発行日 1960年12月15日
Published Date 1960/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911214
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「カチャカチャ」とねじの音も冴え渡る静かな朝の外来。待合室なる廊下の椅子には人影はなく,あちこちと窓をあけはなし,さつと吸いこんだ心地良い空気。
やや満開を過ぎたらしい緑地帯の爽竹桃のくすんだピンクの花が周囲の柳やいちよう等の青い樹木とマッチして美しい。南側の道路をそれぞれの職場へ向かうサラリーマン達のくつの音がせわしく聞こえる。いつもくり返される同じ様な毎日であるが,私はひとり朝の準備にとりかかる。そんな孤独な時間が大好きである。
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