講座
看護
桜木 カツ子
1
,
藪 敏子
1
1九州厚生年金病院
pp.30-34
発行日 1960年4月15日
Published Date 1960/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911075
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肩凝や腰痛を主訴として病院を訪れる多くの患者の中には,椎間板障害又は変形性脊椎症という病名のものがかなりみられるので,私共の病院で行つている治療看護についてのべてみたいと思う。
変形性脊椎症とはその大多数は椎間板の退行変性的変化から発生する脊椎の骨性変化であることは前にものべられており,人類の老衰徴候としての一つの生理的変化とも云われ,中年以後には多少ともこのような変化が認められるものである。従つて一般的には疼痛のないのが普通であるが,入院してくる患者の多くは病的な疼痛を訴え,それらの患者の脊椎は年齢に比べて変形が著しく,頸椎か腰椎に限局しているのが大部分である。変形性脊椎症の最大の苦痛は疼痛で従つて治療は,之を除去することが第一に考えられ,保存的治療がまず行われる。
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