私の発言
看護婦の行う看護—ジョニーの看護をめぐって
清水 昭美
1
1大阪大学医療技術短期大学部
pp.1-6
発行日 1974年1月25日
Published Date 1974/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906737
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小説“ジョニーは戦場へ行った”について
小説“ジョニーは戦場へ行った”(ドルトン・トランボー著,信太英男訳,角川文庫)を読み,深く感動した.小説を読んだ動機は,その映画をみて心を動かされたが,最後のあたりに疑問を抱き,著者の意を知りたいと思ったからである.
この小説は,隔離された病室で,主人公ジョニーが医療をうける中で展開される.小説全体に流れているものは,パシフィシズムである.パシフィシズムを志向するジョニーがうける医療についても見逃すことができない.小説を通して看護を考えることは,著者の本意ではないかもしれないが,文学作品として優れているからこそ,また看護上深く考えさせられたので,ここで取り上げてみたい.
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