扉
最も大いなるは愛なり
pp.13
発行日 1958年2月15日
Published Date 1958/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661910529
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“たとえ我もろもろの国人の言葉及び御使の言葉を語るとも,愛なくばなる鐘やひびく饒鉢の如し。たとえ我予言する力あり又すべての知識とに達し,又山を移す程の大いなる信仰ありとも,愛なくば数うるに足らず。たとえ我わが財産をことごとく施し又わが体を焼かるるためにわたすとも,愛なくば我に益なし。愛は寛容にして慈悲あり,愛はねたまず,愛は誇らず,たかぶらず,非礼を行わず,それの利を求めず,憤うらず人の悪を思わず,不義をよろこばずして真理のよろこぶところをよろこび,凡そこと忍び,凡そここと信じ凡そこと望み,凡そこと耐うるなり。愛は永久に絶ゆることなし。されど予言はすたれ,異言はやみ,知識もまたすたらん。それ我らの知るところ全からず,我らの予言も全からず。全き者の来らんときは全からぬものはすたらん。われ童子の時は語ることも童子の如く思うことも童子の如く,論ずることも童子の如くなりしが,人となりては童子のことをすてたり。今われは鏡をもてみる如く見るところ朧なり,されど,かの時には顔を合わせて相見ん。今わが知るところ全からず,されどかの時にはわが知られたる如く全く知るべし。げに信仰と希望と愛とこの三つのものは限りなく存らん。しかしてそのうち最も大いなるは愛なり。”
これは聖書の中でも有名な愛の章として知られるもので,使徒ポウロがコリント人に書いた手紙の一節であります。
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