鏡下咡語
大いなる流れ
神山 五郎
1
1アパリ・クリニック
pp.458-460
発行日 2004年6月20日
Published Date 2004/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411100621
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
1.どもりからのスタート
東京都千代田区立麹町尋常小学校で元気もよいほうであった私,その頭の中にいつでも渦巻いていたのは,話したいときに限って邪魔をする悪魔,「どもり」であった。歯科医師で子煩悩な父,熱心に兄と私を愛する母,この亡き父母はじめ優しい兄の3名は私のこの問題を知り,ともに悩んでくれていた。その証拠には,昭和初期にはまだ珍しかった耳鼻咽喉科における特殊外来,音声・言語外来を東京大学や慶應義塾大学の付属病院の中に見つけてくれていた。
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.