特集 結核問題の展望
肺結核の外科的治療法
加納 保之
1
1国立療養所村松晴嵐莊
pp.28-33
発行日 1954年5月15日
Published Date 1954/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661910015
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はしがき
肺結核の治療法の変遷の跡を通覧すると1900年以前の安静大気栄養療法を主とした時代から1900-1945年に至る虚脱療法の時代を経過し,1945年以後現在に至る化学療法及び直達療法の時代に推移してきた。
もちろん現在に於ても安静や栄養という条件は治療上の価値を失つてはいないが,従来の虚脱療法時代に主役を演じてきた人工気胸術は甚しく影が薄くなり,多分に化学療法により置きかえられつゝある。また胸廓成形術の如き永久的肺虚脱療法も従来より適応が狭められてきた。
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