時の動き
よりよい生活のために
K
pp.46-47
発行日 1955年12月15日
Published Date 1955/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661909998
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早いもので今月もあとわずかとなりました。この冬は例年よりも寒いといわれておりますが,皆さんの地方はいかがでしようか。今月は去る10月の終りに東京で開かれた“国際家族計画会議”を中心に,人口問題について皆さんと一緒に考えてみたいと思います。
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第5回の国際家族計画会議は10月24日から東京芝のマソニックビル(旧水交社)で,“バス・コントロール(産児制限)という名称の生みの親として有名なサンガー夫人をはじめ,世界の15ヵ国の代表96人と日本側の代表約300人が集つて6日間にわたつて,世界の1つの悩みとなつている”ふえゆく人口“について,熱心な討議を続けました。今度の会議はサンガー夫人ものべていますように,これまでの会議が,単なる人口増加の報告だけに終つていたのに対して,これらの人口過剰をどのように解決するかが特に具体的に討議された点で,大きな注目をあつめました。この会議の目的は,”母子の健康と家庭の幸福のために受胎調節の知識を,すべての国の親に普及させて,世界の平和に寄与する"というものですが,ここでわが国の人口問題の現状をみてみましよう。
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