講座
疫痢の臨床と看護
伊沢 爲吉
1
,
田路 淸子
1
,
由良 清野
1
1京都市立京都病院
pp.16-23
発行日 1955年8月15日
Published Date 1955/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661909888
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I.疫痢の概念
疫痢は本邦小児に頻発し,諸外国にはその例はあつても乏しい。普通にある赤痢菌の腸感染が,基となつて起つた特殊の中毒性病型である。然し尚少数例では,病原大腸菌感染からも起つている。
同じ赤痢菌の感染で惹起されて居りながら,疫痢は臨床的に赤痢とは全く別疾患の如き症候及経過を呈し,単なる赤痢菌毒素の中毒ではない。重症赤痢とは明確に区別される。
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