學園の頁
千葉大學看護學校
星野 ひで
pp.44
発行日 1952年3月15日
Published Date 1952/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661907019
- 有料閲覧
- 文献概要
大型のバスにゆられ,亥鼻臺上の大學病院正門を入ると直ぐ,左側の燒跡の細道づたいに,薄緑色の建物が誰もの眼につく。その手前の餘りパツ!としないのが校舎で,大抵の人は素通りして寄宿舎に來てしまう程,凡そ病院とは似ても似つかぬ貧弱さ,然し此處に起居する看護學生,舎監,專任教員の顔は何時も明るい。
終戰後,看護教育の重要性が第一線上に浮び,全國津々浦々までその燭光がかかげられて以來,私共も夢我夢中のうちに,第1回生を送り,再び第2回生を送るのを目前に控えての今日此頃,さて落着いてしみじみ振り返つてみると,唯ひたむきに純粋な氣持で,幾度かくじける心に鞭うちながら,どうやら此處まで辿りついたものの,背に冷汗の流るる思い新たなるものがあります。
Copyright © 1952, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.