発行日 1952年3月15日
Published Date 1952/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661907020
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看護の歴史と一般的機構
多くのヨーロツパの國々に於て看護は女性に對して開かれている最も古い職業の一つであります。この事はスエーデンに於ても同樣であり,既に19世紀後半には教養のある女性がナースとして働いていたのです。この時期に幾つかの整つた看護學校が設立され,これ等の學校で教育されたナース達は最初の病院看護婦長となりました。それより漸次多くの學校が開かれましたが,これ等の學校の内容は一樣なものではなく,その多くは病院の附屬學校でした。そしてその看護教育についてみても看護に關する最初の法律が施行された1920年以後迄は,その各々に一致したものがありませんでした。この法律のうち最も重要なものは看護學校に對する國家の監督に關するもので,これはこの種の學校は全て政府當局の許可がなければ運營出來ず,且つその運營,訓育課程及び教授方法等についても或る最小限度の必要な條件を具備しなければならなくなつたのです。
また1920年以來,ナースの國家登録や國が管理する雇傭事務局,國庫補助による所謂地區看護(後の保健事業),ナースの國庫年金計畫や勤務時間に關する法規等が行われました。現在看護及び看護教育はロイヤル・メディカル・ボードと呼ばれている衞生省によつて管理せられているのですが,この起原は1663年に遡ります。1920年にはナースが1人ここの視察官として任命され,現在は4人のナースが勤務しています。
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