発行日 1951年7月15日
Published Date 1951/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661906888
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
1.
リウマチ,リヨウマチ,ロイマチス,僂麻質斯,Rheumatismなどいろいろあるが,近頃はもつと端的にロイマRheumaと呼ばれている。このRheumaがリウマチの語原そのまゝで,ギリシヤ語でrheumaと云うのは「流れる」と云う意味である。すなわち古代醫學では,何か病的な液體が身體の中を流れ流れて方々の關節につくとリウマチがおこる。と考えたのである。
リウマチと云えば,臨床上極めてありふれた數多い病氣で,その原因や病氣の本態など當然分りつくしているように見えて,實は現在の醫學で最も分らないものの一つである。その點,風邪と好一對であるが,リウマチの方がおかされる組織や器官の範圍が廣く,病態が複雑重篤なだけに難しくもあれば,またそれだけ興味もめ集られているわけである。
Copyright © 1951, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.