連載 始めよう!PRIMARY NURSINGプライマリナーシングStep・2
“話をする”ということ
野並 葉子
1
1兵庫県立看護大学
pp.1028-1031
発行日 1993年11月1日
Published Date 1993/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904402
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プライマリナーシングを始めるにあたって,次に重要になるものとして「話をするということ」があげられます.自分自身の言葉で表現することによって,患者やその家族や同僚ナースとの関係性の中で自分の看護についての考えが育ってゆくのです.
竹内は「混沌とした中から〈言葉〉が生まれてくるその過程こそ大切であり,プリミティブ(原始的)な認識の過程を言葉にすることこそ,子どもにとって基本的に大切なことだということは体験をかけて主張したい.言葉を選び,感じとっていくということが思考のプロセスそのものなんで,そこをちゃんと訓練しなかったら,いくら一見まとまった物言いをし文章を書いたって,それはおとなの言い回しの借り物にすぎない.優等生ほどそれが多いよね」1)と述べていますが,これは子どもの問題に限らず,特に看護のような科学における思考プロセスにとっては重要であることが分かります.
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