世界のナース(完) ブラジル
ひたすらな愛の雰圍氣
古谷 綾
pp.54-55
発行日 1950年12月15日
Published Date 1950/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661906771
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ブラジルのナースに關して何か書く樣とのお仰せで御座いますが,殘念ながら其の方面の事に通じませぬ私,どの樣なことを書きましたらよろしいのやら見當もつかないのでございますが,私自身終戰直前の5月胃潰瘍で手術を受けましたので,御申越にお答えの意味ではなしに,只其の當時受けました感銘を申上げることに致します。
サンタ・カタリーナ病院は其の名の示すが如くカトリック教の尼さん(全部ドイツ系)に依つて經營萬端が運ばれております。院長はドクトル・ベネジット・モンテネグロ(伯國人)氏で,同博士は胃の手術に於ては世界的の名手の由で,隣國アルゼンチンにも度々招へいされて行かれます由。貧乏人からは手術料をとられぬ由で,日本人の間でも,なかなか技術のすぐれたことと共にその事でも亦なかなか評判のよい方であります。醫は仁術なりを實行されていられる方で御ざいます。
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