発行日 1947年4月15日
Published Date 1947/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661906192
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人の命を救ふための努力は過去のどの時代に於いても人類に課された最大の課題でありました。看護婦はわれわれをこの目標に近づける企畫に協力する特權をもってをります。看護婦の職業は技術と慈愛とで他に奉仕するものであります。他の職業では得られない報いを女に與えるものであります。今日,日本では多くの資格ある着護婦學校卒業の看護婦を必要といたします.病院附看護,看護教育保健婦事業,管理研究と云ふ樣に色々の部門に仕事の機會があうます。看護婦の職に永い間留らないで結婚して自分の家庭をもつ若い婦人も,その受けた職業的教育が妻として母としての仕事に得難い準備であつた事を見出すでせう。看護婦の職業にはさまざまの種類の仕事がありますから各自の個人的資格や希望に適つたものを選ぶ事ができます。人々を實際に看護する外に監督をしたう管理をしたり人に教えたりする地位もあります。看護婦の仕事場としては,家庭があり,病院があり,療養所,學校,工場と云ふ樣なものが考えられます。經濟的事情と就職とは常に關係があるものですが,景氣のよしあしに拘らずどんな時にも必要だと云ふ保證も看護にはあるわけです。
看護の定義と云ふものは,着護それ自體に樣々な種類があるので職業的看講にばかり限定する事はできません。看護と云ふ事はそもそも文明のはじめから人間のをるところどこででも行はれて來ました。
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