特集 —生ある限りいきいきと—腹臥位療法のすすめ
【鼎談】腹臥位療法への期待—いま,人間をみる医療者として
日野原 重明
1
,
有働 尚子
2
,
川島 みどり
3
1聖路加国際病院
2VITA臨床生命学研究所
3健和会臨床看護学研究所
pp.1032-1039
発行日 1999年11月1日
Published Date 1999/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905965
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
腹臥位療法の背景にある「生」へのこだわり
日野原 私は有働先生の腹臥位療法に関する研究論文を読んで気付かされるところ多く,これは大変いいものだと思いましたよ.たとえば,褥瘡というのは,仰臥位にしていれば背部に硬い骨があるから,重力のために当然起こるんだけれども,そういう尖ったものがないお腹を下にすれば起こらないということにどうして今まで気がつかなかったのかと.
有働 腹臥位療法というのは,もともとフランスのサンタンヌ病院というところで,パーキンソン病の患者さんの,後ろにひっくり返りやすくなる傾向(後方突進傾向)を是正する目的で考案されたものです.
Copyright © 1999, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.