特集 こうして変えたベッドサイドの環境
処置室の環境を変えたら児が変わった
橋本 由美子
1
,
小西 美和子
2
1神鋼加古川病院
2兵庫県立看護大学
pp.535-539
発行日 1999年6月1日
Published Date 1999/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905855
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はじめに
病院の処置室は,医療者による治療や処置が安全に行なわれることが優先され,患者にとっては煩雑とした空間で,非常に居心地の悪い場所となっていることが多い.処置室という空間は,白い壁,見慣れない機器などがむき出しになっている.とくに遊びが中心の世界にいる小児の場合,日常生活空間にはないものばかりである.このような非日常生活空間にいることが児をさらに不安や恐怖へと導き,緊張をもたらしてしまい,児は処置室に入る前から暴れたり,泣いたりして,処置を安全に受けることができない状況を作っていた.したがって児ができるだけ不安や恐怖を抱くことなく,治療や処置を受け入れられるように環境を調整することは,看護婦にとって非常に重要な役割である.
そこで,処置室に児の日常生活空間要素を取り入れるため,処置室改造計画を立案し,実行することにした.
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