連載 臨床実践
ナースが防ぐ・治す廃用症候群 リハビリテーション技術のルネッサンス・4
脳神経外科領域の患者の廃用症候群治療
椎野 泰明
1
1社会保険広島市民病院リハビリテーション科
pp.392-396
発行日 1999年4月1日
Published Date 1999/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905822
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はじめに
今月号は脳神経外科(脳外科)からの紹介症例である.リハ科にとって脳外科は最大手の“取引先”である.たとえば最近3年間で脳外科から当科に紹介された患者数は335名で,全体のおおむね3分の2を占めている.そのうち,いわゆる脳血管障害が266名であった.経年的な患者数の増減はほとんどみられなかった.
当院のような急性期疾患を主な対象とする病院では,入院期間の短縮が今日の命題である.しかしながら,重症の脳血管障害患者は,なお発症後かなり期間を経てから当科に紹介され,リハ開始の遅れから必然的に入院期間も長期となっている.そのようななかで,麻痺側よりむしろ健側に廃用症候群が出現していることが重要な問題である.
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