連載 臨床実践
Medical Current of
胃・十二指腸疾患—ヘリコバクターピロリ/がん検診の評価
齋藤 洋子
1
,
福富 久之
1
1財団法人茨城県総合健診協会
pp.278-281
発行日 1999年3月1日
Published Date 1999/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905799
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胃・十二指腸潰瘍は感染症だった!?
胃・十二指腸疾患に関して最近話題になっているヘリコバクターピロリとマスコミをにぎわせたがん検診について概説します.
従来,定説としては胃粘膜には細菌は存在しないといわれていましたが,1983年にオーストラリアの医師であるWarrenとMarshallがヒト胃粘膜生検組織からグラム陰性ラセン状桿菌の分離培養に成功し,後にこの菌はヘリコバクターピロリ(以下,H.pyloriとする)と命名されました.以来,胃炎,消化性潰瘍,胃がんの病態はH.pylori抜きには論じることができなくなっています.
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