連載 このひと'98
小田原弘子さん—老人保健施設くろさき苑療養棟婦長—人生のエピローグを援助する者として
おだわら ひろこ
1
,
八木 保
1老人保健施設くろさき苑
pp.1101
発行日 1998年12月1日
Published Date 1998/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905720
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おばあちゃん子だった.そのためお年寄りが大好きでお年寄りに何かしてあげたいという思いで看護婦になった.学生時代から全国の老人施設や老人病院を訪問しては,ボランティア活動を行なっていた.
思いとは裏腹に,現実には“やっかいもの”扱いされるお年寄りをたくさんみてきた.痴呆があるために医療者が手を焼き,病院を転々とさせられる患者さん.在宅で家族が介護するには負担も不安も大きすぎる現状.お年寄りが最後まで安心して生活でき,必要な医療を受けられ,その人らしい最期を迎えられるようにしてあげたい.—理想と現実の狭間で苦しんでいたとき,転機が訪れた.
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