特集 脳死・臓器移植が問うもの
身体の看護と臓器移植
阿部 知子
1
1湘南鎌倉総合病院小児科
pp.927-931
発行日 1997年10月1日
Published Date 1997/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905441
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臓器移植法第三条では,移植医療の実施について国および地方公共団体の責務がうたわれ,移植医療は政策として推進されることとなった.果たして今後,この法が目指したように,本人あるいは家族の同意によって,総体としての移植医療は我が国に定着していくであろうか.またそうした施策が推進された時,現場の看護に何が要求されてくるのだろうか.そしてそれはまた看護に何をもたらし,看護の意味をどう変えていくのか.
移植医療とは「人体の徹底利用と医療資源化」であるとする指摘がすでに欧米でも1)我が国でも2)なされているが,その中で人間の身体はどのように扱われようとしているのだろうか?
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