特集 脳死・臓器移植が問うもの
脳死・臓器移植と患者の人権—看護はいかにかかわるのか
清水 昭美
pp.920-926
発行日 1997年10月1日
Published Date 1997/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905440
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はじめに
臓器移植をめぐり,これまでマスコミを通じて「助かる命」が強調され,移植の成果が伝えられてきた.しかし,その陰のドナーの人権,生命こそ重視しなければならない.法施行にあたり,この点について述べておきたい.
今年6月,「脳死」による「臓器移植法」が成立し,10月から施行される.これまでの,1979年(昭和54)制定の,角膜と腎臓移植に関する法と異なるのは,心臓死より早く,「脳死」によって臓器を摘出する点と,角膜,腎臓以外の臓器(心臓,肝臓,肺,膵臓など)の摘出を認める点にある.
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