特集 臨床で“生活をみる”ということ
生活をみる視点とがん看護
近藤 まゆみ
1
1北里大学病院がん看護専門
pp.832-835
発行日 1997年9月1日
Published Date 1997/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905422
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
普通に日常生活を送っている人は,生きていることや生活していることを,真剣に考える機会は少ない.日常の生活のなかにはあらゆる種類の悩みや不安,心配が存在しているため,なにげなく送っている生活を振り返る必要性はほとんどない.しかし,疾病などによりこれまでの日常生活を営むことに支障が出てきたとき,人間にとって生活をするということは大きな課題となる.
臨床のなかでの看護は,疾病をかかえた人を対象とすることが多いため,患者さんの生活を含めた看護的視点は必須と言われてきた.しかし,現状の臨床看護の中では,この生活をみる視点を含めた看護パラダイムからの見方は不十分ではないかと思う.
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.