特集 個を支えるグループ,グループで生きる個
チームの中で自分を表現するトレーニング
竹縄 直子
1
1虎の門病院管理
pp.739-742
発行日 1997年8月1日
Published Date 1997/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905404
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はじめに
最近,人前で自分の考えを言えないナースが増えてきているように感じている.友達との間では元気に話していても,意見を求めると黙ってしまうのである.また,直接当事者に注意することができずに,違う場所でこんなことがあったという話をしていることも多いと感じる.チームとして質の高い看護を提供しようとする時,自分の意見を表出することが重要である.
私が管理婦長として勤務している病棟は,'92年2月よりプライマリナーシングを導入している.方法としては,チーム別に2〜3人のナースを1つのグループとしてまとめ,1人のナースが受け持つ患者は2〜3名とするモジュール型である.3交替制の中でプライマリナーシングを定着・発展させていくためには,看護計画を書くということだけではなく,それをカンファレンスにかけて意見を求めたり,患者との対応の中で困っていることやつらいことなどを相談することが重要となる.「自分の意見を持つ」「意見を皆の前で表現する」場として,カンファレンスは,よい機会である.同時に,カンファレンスの充実によって自分の意見を深く考え直すことができる
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