特集 退院改革に取り組む
[対談]効果的な退院のために—医療と福祉の視点と協働
手島 陸久
1
,
森山 美知子
2
1日本社会事業大学
2山口県立大学看護学部
pp.1006-1013
発行日 1996年11月1日
Published Date 1996/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905210
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本誌 まず“日本の退院事情”について、福祉の立場から,病院の外で何が起こっているのかを手島先生お聞かせ下さい.
手島 かつて難病や,薬害スモンの患者の追跡調査を行なったことがあります.そこで感じたのが,なぜこんなに問題をかかえている人が孤立無援のまま生活しなくてはならないのかということでした.福祉・保健にサービスがあっても,退院するときに何も教えてもらえず,それらについて知らないまま患者と家族だけで試行錯誤をしているケースがあまりにも多かったんです.また自分だけで福祉事務所や保健所に行っても保健婦や地域のワーカーに医学的な情報などが十分に伝わらず,援助方針を立てられないケースもありました.
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