特集 専門看護師がいる日常 協働の立場から考える
現場における専門看護師の働き
退院支援における病棟看護師との協働
三輪 恭子
1
Kyoko Miwa
1
1淀川キリスト教病院地域医療連携センター
pp.283-287
発行日 2008年4月1日
Published Date 2008/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661101230
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はじめに
地域看護専門看護師(以下,地域看護CNS)は,現在8名が認定されており,その活動の場は,訪問看護ステーションが3名,在宅療養支援センター,急性期病院の地域連携部署,行政機関,教育機関,地方議会がそれぞれ1名ずつと多岐にわたる.
「地域看護」というのは,「がん看護」や「老人看護」などのように疾患や対象が特定されていないため非常にわかりにくいが,その領域は行政,在宅,学校,産業と幅広い.地域看護CNSの活動の視点は「地域住民の生活と健康」にあり,活動の特徴は,患者や障害者,その家族の生活の質向上を目的に,地域の特性や個別的な背景を考慮した調整・教育・新たな資源開発を行なうこと,さらに社会における医療や福祉のしくみづくりとそこで提供されるサービスの質の向上に寄与することがある.地域連携が注目をあびる昨今において,まさに“トレンド”の分野である.
しかし,まだ人数が少なく,実際に地域看護CNSができることは何か,どのように協働するのかはみえにくいかもしれない.そこで,筆者の急性期病院の地域連携部署における活動内容について紹介する.
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