特集 退院改革に取り組む
地域との接点でよりよい退院をめざす—退院調整専門看護婦の位置づけとはたらき
倉田 和枝
1
1済生会山口総合病院保健指導室
pp.999-1005
発行日 1996年11月1日
Published Date 1996/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905209
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はじめに:医療現場の現実
患者は,退院後どこに帰るのがしあわせだろうか.と問えば誰もが「住み慣れた我が家」と答えることだろう.ほとんどの患者は自宅から(他病院・他施設からの入院もみられるが),病院へ入院し,そして治療が終了すると大多数の患者は自宅へと退院していくのが普通である.
しかし実際には,病状的に安定期に入ったり,治療が終了して退院が可能な状態になっていても,スムーズに家庭復帰ができず入院を継続している患者や,機能障害を残した状態で家族の受け入れが困難で入院が長期化したり,後方施設へ転々とする患者などがいて,これはどこの病院・施設にも存在する問題であろう.
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