連載 私がリハビリテーション看護に魅かれる理由・2
自立への闘い
高橋 朝子
1
1東京都リハビリテーション病院看護科
pp.86-89
発行日 1996年1月1日
Published Date 1996/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904999
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彼は17歳,高校3年生だった.
その年のゴールデンウィークなか日の昼下がり,彼はバイクを走らせていた.突然,少し前を走っていた乗用車が左折した.そこが自宅だったらしい.乗用車の運転手は彼に気がつかなかったのだ.彼はとっさに避けようとして,ハンドルを切った.バイクは歩道に乗り上げ,植え込みの上を少し走り,街路樹にぶつかった.彼自身も樹に背中を打ちつけた.第8,9胸椎骨折,脊髄損傷.完全対麻痺となった.
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