特集 日本的看護提供方式を探る
機能別看護方式から固定チームナーシング方式へ変えて
山本 生久子
1
1笠岡市民病院看護部
pp.461-464
発行日 1995年5月1日
Published Date 1995/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904805
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はじめに
当院は,瀬戸内海に面した気候温暖な,人口約6万人で高年齢化率19.6%に達している地方都市のベッド数278床の自治体病院である.1963年に病院を開設して以来,患者に提供する看護方式は,1990年に固定チームナーシング継続受け持ち方式に変更するまで,機能別看護方式を取ってきた.
この機能別の方式は,看護を単に仕事としてとらえた時には,分業化されているため時間と労力が節約される,大変能率的な看護方式である.検温,与薬,処置,注射などの係を決めてその日の業務を行ない,医師の指示受けは婦長がする.ただ,ケアの責務も全体的に婦長にあり,その婦長の指示でケアを行なうため,断片化されて継続性はない.また患者は,1週間に15-20名の不特定多数の看護者に看護を受けるため,患者と看護者間の関係は薄いというマイナス面がある.
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