特別掲載
「世界一」の医療費抑制政策は看護に何をもたらしているか—1994年医療費改定に触れながら
二木 立
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1日本福祉大学社会福祉学部
pp.1119-1128
発行日 1994年12月1日
Published Date 1994/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904702
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私は,日本医療の現状を分析したり,将来を考える場合に,常に「単眼」ではなく「複眼」で見ることをモットーにしています.今回は,いわば「あるべき医療」と「ある医療」という対比の複眼でお話ししたいと思います.
私は昨年1年間,UCLAで日米医療の比較研究を行なったのですが,そこでの結論は「国際的に見た日本医療の最大の課題は,“世界—”厳しい医療費抑制政策を見直し,公的な医療費の総枠を拡大すること,それなしに医療・看護の質を引き上げることは不可能」ということです.
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