特別記事
東洋医学—ひとにやさしい手当てへのみちしるべ
野末 曙敬
pp.1024-1028
発行日 1994年11月1日
Published Date 1994/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904679
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
東洋医学の基本的な考え方
身体をどのように考えるかで身体観が生まれてくるとするなら,その考えの根拠がより重要な意味を持ってくることになる.
身体を見るにあたって,西洋的な教育(今日の主流)を受ければその眼差しは身体を観察の対象として客観的に見る.そのルーツはと言えば,湯浅氏は「哲学者プラトンの精神と物質を分離する二元論(ソクラテスの現世的政治権力による獄死が影響)から出発し,キリスト教の霊魂と肉体の区別(キリストの世俗的道徳観念による死刑が影響)に受け継がれ,デカルトによって,近代の学問研究の方法論になった」1)と述べている.
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.