連載 [インタビュー]第一線に飛び出した修士ナースたち・2
臨床で働くことの楽しさや価値を伝えられる仕事がしたい
亀岡 智美
1
,
井部 俊子
1千葉大学医学部附属病院
pp.151-153
発行日 1993年2月1日
Published Date 1993/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904201
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看護学校でのカルチャーショック
井部 初めに看護婦になろうとした動機を.
亀岡 私はもともと看護婦になろうと思っていたわけではありませんでした.数学が好きで,数学者になりたいと思っていたんです.だから,大学に行ってと思っていたんですけど,ちょっと勉強が足らなかったようで…….でも,浪人するという勇気もなくて.たまたまそこに看護学校があったからというのが動機なんです.で,何の知識も持たないままに入学したらカルチャーショック.「よいコミュニケーションのしかた」のようなことを授業でやるんです.それから,何でも手順で教えてくれる.たとえば清拭.お湯の温度は何度で,タオルはどういうふうに絞って,どういうふうに巻きつけて,どっちからどっちに拭いてと教えてくれる.だけど,「どうしてそうするのか」ということは教えない.ベッドメーキングでいえば,頭は三角,足元は四角というのがありますけれど,「何で頭は三角で足は四角なんですか」と聞いたら,答えてくれなかった.とにかくそんなことは聞いちゃいけないんだ.という印象を受けました。それから,授業に興味が持てなくなってしまったような気がします.
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