特集 「寝たきり」の芽は急性期に摘む!
【脳外科】在宅を視野に入れた急性期からのリハビリテーション・アプローチ
若林 弘子
1
,
菅原 郁子
1
,
山下 八重子
1
1札幌秀友会病院
pp.1113-1119
発行日 2002年12月1日
Published Date 2002/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904090
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脳外科領域の疾患の多くは何らかの障害を残すことが多く,その障害は運動機能面のみならず,精神,高次脳機能面にも出現し,単独または併せ持つ場合などさまざまである.そのため,患者とその家族の人生に大きな影響をもたらす.また,高齢者に発症するケースが多いので,その生理学的特徴を十分に理解して看護にあたる必要がある.
脳血管障害では,発症した時から「廃用」が始まっている.このことを認識し,進行する廃用症候群を防ぐために,急性期からの積極的なリハビリテーション・アプローチが望まれる.当院では,開院以来リハ看護を他院に先駆けて行なってきた.また,“急性期から在宅まで”を理念とし地域医療を担っており,急性期から病棟,病棟から在宅へとADL自立に向けた援助が継続して受けられる体制を敷いている(図).これらの経験から,急性期のリスクを抱えたなかでのリハビリテーション看護(以下,リハ看護)のあり方について述べる.
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