今月の臨床 症例から学ぶ子宮内膜症─子宮内膜症を侮るな
癌化を視野に入れた子宮内膜症の管理
小畑 孝四郎
1
,
小池 英爾
2
,
星合 昊
2
1近畿大学医学部奈良病院産婦人科
2近畿大学医学部産科婦人科学教室
pp.1481-1485
発行日 2004年12月10日
Published Date 2004/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100690
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はじめに
卵巣癌における卵巣子宮内膜症の合併頻度に関する病理組織学的な検討から,卵巣子宮内膜症が卵巣明細胞腺癌や卵巣類内膜腺癌の発生母地となっている可能性が注目され,さらに,癌抑制遺伝子の1つであるPTEN遺伝子の異常が卵巣類内膜腺癌への癌化に関与している可能性がいわれるなど,子宮内膜症の癌化がクローズアップされている.したがって,子宮内膜症は単なる良性疾患ではなく,前癌病変に似た性格を持つ疾患として取り扱わなければならない.そこで,癌化を視野に入れた子宮内膜症の管理について解説する.
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