特集 進化する経腸栄養法
下痢の予防に有効な少量ずつの段階的投与法と24時間連続投与法
薗田 みゆき
1
,
田中 弥生
1
1南大和病院栄養科
pp.336-339
発行日 2002年4月1日
Published Date 2002/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661903938
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はじめに
近年,高齢化に伴う食欲不振,脳梗塞による嚥下障害など,口から栄養を摂取することのできない患者が増加してきた.
かつて,人間は口から食物を摂取し,体内で消化・吸収することによってのみ,生命維持のための栄養を摂っていた.そのため食物の摂取ができないということは,直接死につながることであった.しかし同時に,医療の進歩はめざましく,栄養を摂取するルートとして経口以外のものが数多く開発され,栄養を摂取できないという問題をクリアしている.その1つが経腸栄養法である.経腸栄養法の利点は表1のとおりであり,長期に用いる場合には受け入れやすいが,反面,表2のような合併症もあり,経腸栄養継続のためには医療スタッフの十分なサポートが必要である1).
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