特集 ウイルス肝炎の薬物治療—変わりゆく治療戦略
ウイルス肝炎に対する代替・補助療法
インターフェロン少量長期投与による発癌抑制
岡村 幸重
1
1佐野厚生総合病院消化器内科
pp.329-332
発行日 2015年2月10日
Published Date 2015/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223118
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ポイント
●2002年2月にインターフェロン(IFN)単独療法の投与期間の制限が撤廃された.
●IFNは抗ウイルス効果に加えて,マクロファージやナチュラルキラー(NK)細胞を活性化する作用もあり,抗腫瘍効果も期待できる.
●肝発癌予防の治療で,IFN少量長期投与開始6カ月以内にALT値(40IU/L未満)and/or AFP値(10ng/mL未満)の有意な改善がみられない場合は,発癌抑制効果が期待できないため治療を中止する.
●肝細胞癌根治後のIFN治療により,肝細胞癌の再発抑制と生命予後の改善が期待できる.
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