レポート
〈触れる〉技を磨く—「看護実践のための指圧・マッサージ研修会」の成果と課題
小板橋 喜久代
1
,
兼宗 美幸
2
,
看護実践のための指圧・マッサージ研究会
1群馬大学医学部保健学科
2埼玉県立大学短期大学部
pp.740-745
発行日 2001年8月1日
Published Date 2001/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661903792
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安寧を促す手技を磨く
指圧の技をあらわすものに「痛気持ちいい」というのがある.この感覚はその技に触れた者でないとわからない.痛くて,だけども気持ちがいいのである.痛いけれどもどうしようもなく気持ちがいい.身体がそういっている(反応している)のがわかる.ちなみに,この快感をストレートに伝えられるのが,指圧・マッサージである.少なくともその快適刺激を身体に送ることのできる技の筆頭にこれらをあげることができる.
看護実践のための指圧・マッサージ研修会は今年で10年目を迎えた.この間毎年研修会を開催し,200余名の参加者を得た.病いによってもたらされる苦痛,その身体を治すために施される治療処置によってさらに高まる苦痛ゆえに,自分自身の身体をもてあましている患者が大勢いる.その人たちに,少しでも安楽と安寧をもたらすことのできる技を身につけたいという願いが,この研修会を始めるきっかけであった.
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