特集 住環境と看護—ナイチンゲールを在宅に生かす
[第6章]福祉用具の活用と住宅改装・住宅整備
藤井 千枝子
1
1慶應義塾大学看護医療学部
pp.624-627
発行日 2001年7月1日
Published Date 2001/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661903770
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看護と住環境
住まいは近代化により変化しており,住環境と自然の一員として生きる人間の新しい住文化をどのようにつくるかはきわめて重要1)である.
人は疾病や障害による人院や入所により,新しい環境で療養することとなり,その環境に適応しなければならない状態となる.または,住みなれた住まいであっても,身体変化により生活の不便を感じることがある.看護学生は,生活構造を理解するときに,患者が入院しているから仕方がないという発想をそのまま受けとめることがある2).人院や人所中の身体拘束具,ベッド柵,安全装置,警報システムなど3)は,患者の人権を十分配慮した療養環境とはいえないという指摘がある.拘束は,看護者の意識や環境改善によって改善できる3)と報告もあり,療養環境についての意識を高め,生活する人が快く感じるようでなければならない.
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