◆特集 失敗と成功に学ぶ住環境整備の考え方と技術
住宅整備の考え方と技術
生田 宗博
1
,
柴田 克之
1
,
古坊 民子
2
,
村田 知子
3
1金沢大学医学部保健学科
2国立石川病院
3鯖江リハビリテーション病院
pp.184-190
発行日 1997年6月15日
Published Date 1997/6/15
- 販売していません
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
障害を持とうが持つまいが,自宅で暮らしたいとの思いは,自然で当然な気持ちだ.自宅でなるべく自立して生活するために必要なバリアフリーな家屋を実現する作業療法技術に住宅改築がある.家族と共に生活し,地域で共に暮らすには,バリアフリーよりもユニバーサルな設計を基本とする.そして,作業療法の家屋改築技術の真はこの設計にある.
設計の1は評価にある.対象の動作能力と活動要求そして家族の考えと気持ちが重要な評価となる.人の評価が大切となる.また設計士や建築士とのチームとしての意志疎通と細部に亘る検討である.現状の家の評価はその次であるが,これは全体の構造や細部の作りと寸法など,壁で見えない構造部材の位置まで知る必要もある.
設計の2は家族全員の要求と障害者の要求を両立させた設計書を作ることである.
設計の3は必要各部品を許された条件の中から最適に選ぶことである.
設計の4は実施,設計の5はフォローアップとなる.そこで以下に,上記の5点をケースを通して例示しポイントを述べる.この分野の作業療法技術の向上には,設計の1,2,5が特に重要と考えている.
Copyright © 1997, Japanese Association of Occupational Therapists. All rights reserved.