2001フロントライン ケアリング
[講演]トランスパーソナルケアリング再考
ジーン・ワトソン
1
1コロラド大学看護学
pp.153-159
発行日 2001年2月1日
Published Date 2001/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661903670
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分岐点は同時に接合点である
私は,アメリカ・コロラド州のロッキー山脈のふところにある,コロラド大学保健科学センター看護学部から参りました.ロッキー山脈の分水嶺は北米大陸を東西に分け,山頂からは生命の源である水が東側は大西洋へ,西側は太平洋へと注いでいます.この分水嶺は分岐点であるとともに接合点でもあると私は考えます.そして同じように,私は考えます.コロラドの大自然の中に,精霊の世界と物質の世界の分岐点かつ接合点がある,とも.さらに,それになぞらえて,同地で私たちが追究しているのも,ヒューマンケアリングと生命の要素との分岐と接合なのだと言いたいと思います.
さて本日は,私の内面に目を転じ,そこでの分水嶺,すなわち非常に個人的な体験と,看護の専門家として考えることの接点から話を始めたいと思います.
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