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特集 ケアリングが築く未来 国際ケアリング学会の成果
【教育講演】看護教育におけるケアリングと平和
Caring and Peace on Nursing Education
安酸 史子
1,2
1福岡県立大学看護学部
2国際ケアリング学会
キーワード:
ケアリング
,
看護教育
,
edu-care
,
ケアリング・サイクル
,
ケアリング文化
Keyword:
ケアリング
,
看護教育
,
edu-care
,
ケアリング・サイクル
,
ケアリング文化
pp.565-572
発行日 2012年10月15日
Published Date 2012/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100703
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はじめに
看護教育においては,ケアリングは教育内容として重要であるだけでなく,優れた看護教師が身につけている態度あるいは雰囲気だと筆者は考えている。また筆者は看護教師の役割を,看護学生が主体的な学習者として成長し,将来にわたり成長し続けるケアリング実践者になるよう支援することだと考えている。学生が看護職者としての資格を取得した後も,「成長し続けるケアリング実践者」であることが,看護教師の願いである。教育の効果は,基礎教育課程の終了時点における知識や技術の修得度だけで評価するのではなく,10年後,20年後の,看護職者になった後の成長をみて評価する必要がある。
本稿では,まずケアリングを組み込んだ教育として佐藤学氏(前東京大学教育学部教授)が主張している“edu-care”について紹介し,それを患者教育と看護教育に置き換えて検討する。また,看護における教育内容としてのケアリングと,教育方法としてのケアリングという視点で,看護教育におけるケアリングについて私見を述べる。そして,ケアリングを基本理念においた看護系大学における大学間連携の大型プロジェクトを紹介し,ケアリングを組み込んだ看護教育のあり方について言及したい。
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