Medical Topics
眼科手術後の安静,他
T.M.
pp.90-91
発行日 1971年3月1日
Published Date 1971/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661915970
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従来眼科手術後には,かなり長期間の絶対安静が要求されていた。術後の安静期間は,たとえば白内障では数日ないし1週間,網膜剥離では2〜3週間などのかなりの長い間,両眼帯のもとに行なわれていた。ところが,近年になって手術方法の進歩によって,術後の安静は必ずしも必要がないことが注目されてきた。
老人性白内障では,縫合を行なわない古典的手術の時代には,術後安静を相当きびしくしないと,虹彩脱出がしばしばみられた。しかし,老人性白内障の手術のさいに縫合が必ず行なわれるようになった現在,術後の虹彩脱出はほとんどみられなくなった。術後の安静の必要性がなくなり,片眼帯のもとにせいぜい24時間の安静,さらには外来手術を行なっても支障はないとすらいわれるようになってきている。
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