特集 —新世紀前夜—いまこそ21世紀の看護を語ろう
【私にとっての看護の3大課題】
1.クリニカルパスによる業務の効率化とケアの質の標準化 2.患者中心のチーム医療のシステム化 3.看護のアイデンティティの確立
山崎 絆
1
1東京都済生会中央病院
キーワード:
21世紀の看護
,
看護職による副院長ポストの拡大と看護経営
Keyword:
21世紀の看護
,
看護職による副院長ポストの拡大と看護経営
pp.1106
発行日 2000年12月1日
Published Date 2000/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661903622
- 有料閲覧
- 文献概要
なぜ重要なのか
20世紀後半は,医学の進歩に伴い,わが国の多くの病院において高度な先端医療が行なわれるようになった時代である.高度医療は專門分化をも促進させた.しかし各々の専門職ごとの業務の分担と責任の範囲についての整理が行なわれないまま今日に至ったことから,患者に対するケアはひたすら「専門性中心」の医療が行なわれているのが現状である.「専門性中心」の医療は,職種ごとに分断されるため,非効率とケアの不均衡を生む.この結果,患者満足が得られにくく,業務のロスが発生している.これらの対策として,チーム医療の重要性が提唱されている.
また,わが国は皆保険制度が定着し国民の健康向上に貢献しているものの,かつてない高齢社会を迎え,一方,経済も低迷している.そのようななかで,この制度を21世紀に引き継いでいくためにも,医療現場の効率化が急がれている.
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.