特集 嚥下訓練に踏み切るとき—ナースが切り開く経口摂取への道
一看護婦の思いから病棟が変わる—口腔ケアへの取り組みを中心に
川崎 泰子
1
,
薬師寺 恭子
1
,
滝澤 孝枝
1
,
白神 須恵子
1
,
柏内 裕美
1
1岡山旭東病院
pp.210-216
発行日 2000年3月1日
Published Date 2000/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661903419
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はじめに
当院は脳神経・運動器・リハビリテーションの総合専門を目指す162床の小規模病院である.1983年に整形外科医院として開院したが,1988年に増築して,脳神経外科・神経内科を脳神経外科医3名・神経内科医1名で開設した.現在,脳神経・リハビリテーションに関係する医師は,脳神経外科医4名・神経内科医1名・リハビリテーション医(以下,リハ医とする)2名体制で,発病から社会(家庭)復帰を目指した診療を行なっている.脳神経系疾患としては脳梗塞・脳出血・くも膜下出血などの脳血管障害がもっとも多く,その他頭部外傷,脳腫瘍となっている.入院患者のうち意識障害と経管栄養患者は,1日平均ICUに4名,一般病棟に11名程度入院している.総合承認施設として承認を受けているリハビリテーションスタッフは,作業療法士(OT)6名,理学療法士(PT)7名,言語療法士(ST)2名である.
当院では,昨年になって本格的にコ・メディカルスタッフがチームを組んで嚥下訓練に取り組みはじめたばかりで,軌道に乗っているとは言い難い現状である.
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