連載 生体のメカニズム・9[血液の生理・3]
新生児が風邪に罹りにくいわけ
大橋 俊夫
1
TOSHIO OHHASHI
1
1信州大学・第一生理学
pp.772-775
発行日 1992年9月1日
Published Date 1992/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661900702
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幼稚園や小学校に結核症の子どもが1人発生すると,たちまち多くの他の子どもに結核が伝染し,社会問題となることがあります.子どもは一般に大人に比べて感染症に弱いと言われています.ところが,生まれて2-3か月までの赤ん坊はお母さんが風邪をひいていてもうつらないのです.なぜでしょうか.今月は私たちの体に備わっている免疫能のしくみと血液中を流れる白血球(特にリンパ球)の働きについて理解してみましょう.
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