文献
住宅建設と罹病率,他
芦沢
pp.319
発行日 1959年5月15日
Published Date 1959/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202139
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アメリカ合衆国東海岸の某大都市において,スラム住宅から新しい公営アパートに移つた世帯について,いぜんとしてこの場所に留まつている世帯を対照群とし,住宅の諸条件が健康に及ぼす影響に関する広はんな調査がジヨンスホプキンス大学によつて行なわれている。この調査は一応3年間を目標としたもので,ここに報告されているのは1年半経過した時のいわば中間的のものであるが,いまのところ両群の間には著しい罹病率の差は,どの質問の各項目についても現われていない。テスト世帯と対照世帯はそれぞれ400および600とし,家族の性,年令別構成,家計の状態,学歴,アパート入居前の住宅の諸設備の状態(水道,キチン,諸室等)ならびに入居前の健康状態等についてなるべく両群が均等になるように両群をそろえた。調査は訪間聞き取り調査により面接員にあらかじめ同様な訓練を受け,調査中でも面接技術の差を一様に保つため,いろいろな試みがなされたことが述べられている。
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