特集 看護記録は何のため,誰のため?
看護記録—アメリカの現状
木村 千鶴
1
1聖路加国際病院看護部
pp.424-428
発行日 1992年5月1日
Published Date 1992/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661900630
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はじめに
アメリカは自他共に認める看護先進国である.クニリカル・スペシャリスト,ナース・プラクティッショナー,プライマリ・ナーシング,ナーシング・ダイアグノーシスなど,アメリカで始まった新しい看護の職種や形態が日本にも新風を巻き起こしている.ところが,どこの国でも同じように,新しい概念は都心の総合病院や大学病院などでは積極的に取り入れられているが,必ずしもアメリカ全土に普及しているわけではないようだ.
広い国土と多民族国家が,新しい概念の普及に及ぼす影響は大きい.近年の看護婦不足による多数の外国人看護婦の雇用によって,看護レベルの違いも必然的に現われてくるだろう.そのような中でケアの質と共に統一することが難しいのは,看護記録の質ではないだろうか.
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