連載 延べ1423人で支えた神経ベーチェット患者[3年9か月の在宅ケア]・1【新連載】
病状経過と在宅医療経過
宮川 高一
1
,
岩城 弘子
2
,
牛込 三和子
3
,
川村 佐和子
4
1むさし小金井診療所
2東京都小金井保健所
3東京都神経科学総合研究所
4東京医科歯科大学
pp.344-348
発行日 1992年4月1日
Published Date 1992/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661900613
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はじめに
私たちは昨年(1991年)4月,52歳の神経ベーチェットの患者Aさんの最期を家族とともに在宅で看取った.この日,Aさんの臨終に居合わせた医療関係者は,診療所の医師と看護婦,保健所の医師と保健婦,研究所の看護研究員の総勢8人であった.
Aさんは1984年12月,46歳で発病,2回の入院の後,1987年7月(48歳)に在宅療養に移行した.この時すでに意識障害があり,気管切開,経管栄養,膀胱カテーテル留置,褥瘡があるという状態であった.入院がさらに長期になると予測され,再び,家族は他の施設へ転院するか,在宅療養かの選択を迫られた,妻は主治医とともに何箇所かの施設を見学して探したが,転院する適切な病院が見つからず,在宅療養を選択した.
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