焦点 感染予防に関する看護研究
研究
在宅ケアにおける細菌学的環境の研究
村井 貞子
1
,
川村 佐和子
2
,
牛込 三和子
3
,
江沢 かずえ
3
,
長谷川 美津子
3
,
近藤 紀子
4
,
河野 由起子
5
,
宮川 高一
5
1東邦大学医療短期大学
2東京医科歯科大学医学部
3東京都精神神経研究所
4東京都立神経病院
5社会保険立川相互病院
pp.305-313
発行日 1994年8月15日
Published Date 1994/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900209
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高齢者人口の増大と慢性難治性疾患の増加により,医療依存度の高い人々が自宅で療養を行なう機会が増している。これに伴い,現在在宅ケアの体系化が進められている。本来,自宅での療養環境は感染に関しては安全であり,患者の基本的なニートである“Quality of life”を保障する意味からも望ましいと考えられる1)。
しかし,1991年頃よりMRSA(Methicillin Resistant Staphylococcus aureus)が在宅医療を受ける患者の間で問題となってきた。これについては,医療よりもむしろ社会的な問題として,たとえば福祉サービスの中止,廃棄物処理の問題,周囲の住民による感染の危惧からの家族の孤立,という形で取り上げられるようになった。
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