特集 看護理論と看護過程
アメリカで看護過程を学んで—実践的,学問的な訓練の徹底
石原 逸子
1
1日本赤十字看護大学
pp.867-872
発行日 1990年9月1日
Published Date 1990/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661900206
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先日アメリカ合衆国(以下,アメリカと略す)にいる友人から手紙が届いた.彼女は現在メリーランド大学の看護学修士課程で勉強をしている最中である.彼女は,私と同じウィスコンシン大学看護学部を卒業し,Oncology of Nursingの分野で修士論文を書いたが,副専攻として看護教育学も取っているらしい.私が,「『看護過程論』なる講義を始めたが苦労している」という内容の手紙を出したところ,彼女は教育のクラスで看護教育カリキュラム作成のグループワークをした時のことについて知らせてきた.
彼女によれば「グループワークを通じて分かったことは,自分を除く大部分の学生の卒業した看護学部のカリキュラムに1つのクラスとして『看護過程』があった」「『看護過程』の講義なんて抽象的で分かりにくいのに,いったい何を教えるのだろう」というのが演習を終えての感想であった.というのは,私たちが卒業した大学のカリキュラムでは『看護過程』なる独立したクラスはなかったからである.
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