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特集 理学療法・作業療法の学問的体系をどうするか
作業療法の学問的体系化への思索
Reflexions on Scientific Systematization of Occupational Therapy
寺山 久美子
1
Kumiko TERAYAMA
1
1東京都心身障害者福祉センター
1Tokyo Metropolitan Rehabilitation Center for the Physically and Mentally Handicapped.
pp.15-20
発行日 1979年1月15日
Published Date 1979/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101828
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Ⅰ.はじめに
「作業療法の学問的体系化への思索」という大きなテーマをいただいて困惑している.筆者自身は作業療法の現場に長くあり,「学問的体系化」について,これまで系統立てて思考を集中させたこともない.あるのは唯,臨床の場にあっての迷いであり,不安であり,いら立ちであり,もがきである.最近これはとくにひどくなっている.作業療法が正式に日本に根づいて十数年,外からの批判も次第に鋭くなってきている.Occupational Therapy,略してOTなる外国語が新鮮にきこえた時期を過ぎ,リハビリテーション,PTと共に,これからがいよいよ正念場ということなのであろう.ひとは不安に面して思想を求めるというが,今の筆者の気持である.「現実の作業療法の問題点や課題を明らかにし,もう一度考えなおしてみる」必要性を痛感していた.今回のテーマを柄にもなくお引き受けしたのは,筆者自身の課題を整理する良いチャンスではないかと考えたからである.
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